安全が、最優先
ダイオキシン類については、廃棄物焼却施設の土壌等から検出されたことを契機に、廃棄物焼却施設に起因するダイオキシン類による環境汚染や労働者への健康への影響が懸念されています。
廃棄物焼却施設で作業する労働者は、作業環境の状況等によりダイオキシン類のばく露を受ける危険性があることから、平成12年9月には「廃棄物焼却施設解体工事におけるダイオキシン類による健康障害防止について」の緊急対策が施されました。
当社では、この状況に対応するために、いち早く必要資機材の調達や、人的能力の向上に取り組んでいます。
標準設備使用フロー
- 作業員がダイオキシンにばく露しないよう、設備の使用については、下記のとおり標準設備使用フローを定めています。
作業前打ち合わせ
作業前に必ず打ち合わせを行い、作業の内容を把握します。
管理区域養生
管理区域はシート養生を行い、集塵機によって常に負圧の状態を保ちます。
エアラインマスク
管理区域内では、必要な保護具を使用し、作業します。
環境測定
工事の前に、作業場所のダイオキシンの濃度を測定します。
湿潤マット
管理区域から出るときは、足元と作業服の洗浄を行います。
エアシャワールーム
洗浄前
ダイオキシンの濃度によっては煙突内部の洗浄を行います。
洗浄後
標準設備配置
- 前頁の「標準設備使用フロー」に従い、標準の設備配置を定めています。
現場の環境に応じて、配置は変更します。
集塵機
ダイオキシン類のばく露を低減させる措置の一つとして、集塵機の設置を行います。 ダイオキシン類は、空気中の粉塵だけでなく、ガス化して空気に溶け込んだ状態で も存在します。 管理区域に集塵機をかけることは、作業箇所の空気の洗浄を行うことと、作業場内 を負圧にすることで外部への汚染空気の漏出防止になります。
● 仕様
・ 最大風量 60m3/min
・ 最大静圧 345mmAg
・ シェーキング パルス逆洗式
・ フィルター ポリエステル成型18m2
・ ホッパー容量 50ℓ
エアクリーンユニットーダイオキシン類の有毒粉塵作業に最適ー
プレッシャデマンド形エアラインマスク
- プレッシャデマンド形ですので、外気の侵入に対し、優れた安全性を発揮します。 ダストマスクが付いているため、メンタイを装着したまま、エアラインホースを 切り離し、エアシャワー室に入れます。
法令では、作業の種類と作業環境測定結果に基づき、レベル1 から4の保護具の区分が定まります。呼吸用保護具、保護衣、 保護手袋、安全靴・保護靴、作業着、保護帽等が、そのレベルに よって定められています。 しかし、作業内容によってはエアラインマスク等の使用が困難 な場合もあり、その時は特例措置が設けられています。 作業場所と作業内容ごとに適切な保護具を選定することが、 よりスムーズで安全な作業につながります。
KB型清浄空気供給設備とエアクリーンユニット
(写真は川重防災工業製)